こんにちは。山内健輔です。
ゴルフ場建設の視察に訪れた開発会社一行とその他の乗客、全部で10人が小型旅客機で不時着。
その後、無人島に流れ着き・・・。
そんな設定で始まる『オイアウエ漂流記』。
たまたま見つけた本ですが、メチャクチャおもしろかったんです。
「会社」という枠の中では上司だけど、その枠がなくなったときに信頼できるのか?
何も持たずに無人島に漂着したら自分は生きられるのか?
もし無人島に行くなら誰がいい?
そんなこと考えたことありませんか?
この小説は、あってほしくはないけど、誰もが考えたことのあるような設定で物語が進んでいくサバイバル小説。
評判は賛否ともにありますが、私は大好きな小説です。
今回の記事では『オイアウエ漂流記』についてネタバレなしで紹介していきます。
記事執筆時点の情報です。記事ではできるだけ正確な情報を公開することを心がけていますが、金額、内容、出版社、その他の情報が変更されている場合があります。
確認してから購入することをおすすめします。
現代のサラリーマンたちが漂流したら?小説『オイアウエ漂流記』がおもしろい
2009年8月
記事執筆時点の情報です。記事ではできるだけ正確な情報を公開することを心がけていますが、金額、内容、出版社、その他の情報が変更されている場合があります。
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おすすめの人
◯社会に疲れ気味のサラリーマン
◯冒険心あふれる人
◯たまにはコメディな本も読みたい
◯心温まる作品も読みたい
◯夢中になって読める本を探している
南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは……無人島!? 生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。てんでバラバラな10人に共通しているのはただひとつ、「生きたい」という気持ちだけ。絶体絶命の中にこそ湧き上がる、人間のガッツとユーモアが漲った、サバイバル小説の大傑作!新潮社「オイアウエ漂流記」紹介ページより引用
出てくる登場人物たちはみんなひと癖もふた癖もありますが、ユーモアのある文章でコメディタッチで描かれるので楽しく読み進められます。
特徴;気負わずに読めるコメディ小説
この本の特徴は、
- 流れるような文章でテンポがいい
- コメディドラマのような本
- 気負わずに読める
- 悲壮感・絶望感・ドロドロな人間関係はない
- 「喜怒哀楽」全部楽しめる
- 一気に読める
この本の特徴は流れるような文章でテンポよく読めるので、夢中になって一気読みしてしまうところ。
おもに3人の視点で物語が進みます。
その3人が全員ちょっと「能天気」。
なので、悲壮感や絶望感がないのです。
著者独特のユーモアのある文章で、笑い・悲しみ・怒り・喜び・・・いろんな感情を体験できます。
無人島サバイバルでありがちなドロドロ感や本性を剥き出しにした人間模様も著者の筆にかかればちょっとした出来事のひとつ。
明るく楽しげな無人島生活にみえてくるのが不思議。
読んでいてつらくなるようなことは一切ありませんでした。
もちろん登場人物を取り巻く環境は深刻ですが、気負わずに気軽に読めるのも特徴のひとつです。
バラバラな十人の関係はどうなる?
人間関係の変化
どうやって生きる?
明るくサバイバル
生き物の命と食糧
環境保護と環境開発
人間のエゴ
無人島にひとつだけ持っていくなら醤油
本作のみどころはやっぱりバラバラな10人の関係がどのように変化していくか?ってところ。
登場人物各自にはそれぞれ色んな事情を抱えていて、もうゴチャゴチャの状態。
でも、登場人物の個性を際立たせてわかりやすくしています。
登場人物たちにはみんな隠れた特殊技能をもっていて、サバイバル生活に活かすところもおもしろいんです。
他の漂流小説と違って使える物資は少なめ。
ときにはいがみ合いながら、たまに助け合ったりしながら、人間関係に変化がみられるのにも注目です。
最初はアクが強くても、完全に悪人はいないのが救われます。
会社での上下関係を皮肉りながら、登場人物たちの個性を際立たせて、それをユーモアや笑いに繋げていく文章力に脱帽しました。
ドタバタの喜劇だけではなく、シリアスな場面もみどころのひとつ。
食糧問題は命のつながりを意識させつつ、環境問題や戦争の傷跡にも一石を投じています。
人間の好き嫌いで保護や食べ物を区別したり、ゴルフ場建設による環境破壊、ペットの遺棄など、人間の自己中心的な考えを問題提起しているのも印象に残りました。
感想;その後が気になる。続編を期待!
登場人物たちを飛行機のなかで紹介している最初のうちは、あれ?と思っていましたが、だんだんおもしろくなってきます。終わりに近づくにつれて、登場人物には悪いけどもっと長く続いてくれないかなぁ~なんて思ってしまったり。
他のレビューをみても同じように思った方が多いのですが、登場人物たちの「その後」が知りたくなります。
物語はおもに3人の登場人物の視点で描かれているのですが、他の登場人物の視点でも読みたくなる作品でした。
私がこの本を読んで印象的だった点は、
- 極限状態になっても助け合うことができる
- 文明社会では見えにくい人との絆・命のつながり
- きれいごとだけでは「生きる」ことができない食糧事情
- 無力だった登場人物たちが無人島に適応する姿
私は無人島小説が好きで、何冊か読んでいますが、なかなかここまで明るく、気軽に読めるものはありませんでした。
評価は分かれるかもしれませんが、私はお気に入りの無人島小説です。
最後に。
なんとなく人が工夫や協力して生きていく姿が好きで、無人島小説やサバイバル小説をよく読みます。
この本も、なにかの本を買ったとき(最近はおもに電子書籍を購入する)におすすめで提案されたものでした。
無人島サバイバル好きな私にとって、この本の紹介文を読んですぐにカートに入れてしまいました。
この本は私のような無人島好きな人だけじゃなく、会社に勤めるサラリーマンの方にも読んでもらいたい本です。
ボリュームは大きいですが、軽い小説なので夢中になって読める小説ですよ。
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