独特な視点で動物たちを解説!『パンク動物記 アフリカの最強動物』

こんにちは。山内健輔です。

私は生き物が好きで、動物園にもよく行きます。
何度も同じ動物園に通っていると、動物たちに愛着が湧いてきて話しかけたくなってしまうんですよね。

そんなとき、動物たちの気持ちが分かるようになりたいなぁ、って思います。

動物研究家のパンク町田さんは、いろんな動物と暮らしたり、観察したりしてものすごく生き物について詳しい人。

動物に関することならなんでも知っているような人で、話もすごくおもしろい!

そんなパンク町田さんが自分の体験をもとにアフリカの動物たちを紹介しているエッセイがあるのです。

『パンク動物記 アフリカの最強動物』パンク町田
2020年2月(ポプラ社)

児童向けに書かれている本ですが、大人も一緒に読みたい、おもしろい本です。
今回は『パンク動物記』について紹介していきます。

独特な視点で動物たちを解説!『パンク動物記 アフリカの最強動物』

※ご注意
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確認してから購入することをおすすめします。

子どもと一緒に楽しめる!

こんな人におすすめ!
動物好き
自然保護に興味がある
動物福祉に興味がある
子どもと一緒に読める本を探している

『アフリカの最強動物』とあるように大型哺乳類について解説している本です。
動物好きなお子さんはもちろん、誰もが知っている動物ばかりなのでどんな人でも楽しく読めます。

誰もが知っている動物たちですが、書いてある内容は私たち大人でも知らなかったようなエピソードも盛りだくさん。

動物好きな私でも、知らないようなことばかり。

しかも、大人でも楽しめるポイントは、パンク町田さんの人柄。
私たちが想像できないような体験ばかりしてきたような方なので、その話はまんべんなくおもしろいんです。

例えば、

  • カバとサイの口に手を入れた!
  • 野生の怒り狂ったイノシシをなでておとなしくさせた!
  • ライオンの檻に手を入れて舌を触る!
  • キリンの木箱のなかで「隠れ身の術」

無事だと分かっているから笑えるものの、事故があったら大変!というようなことを平気でやっているんです。
子供にマネさせたくないものの、動物に対する情熱は見習ってほしいと思わずにいられません。

動物が置かれている状況や動物の幸せについても言及しています。
子供だけでなく、私たち大人たちにも考えさせてくれる本です。

イラスト付きでおもしろい!

昆虫から猛獣までありとあらゆる動物の生態を知る動物研究家パンク町田さんによる渾身の児童向け動物エッセイ。アフリカにすむ人気の最強動物たちの知られざる生態を軽妙な語り口で解説。動物好きの読者も満足できる本格的な内容ですが、オールカラーのイラストがたっぷりで楽しく読めます。収録動物は、ゾウ/カバ/サイ/イノシシ/ライオン/キリンの6種。読むともっと動物が好きになる1冊。

ポプラ社HP『パンク動物記』紹介ページより引用

特徴は、

  • 子供向けだが、大人も楽しい
  • アフリカの大型動物6種を解説
  • 動物の生態と身体に関する知識
  • 子供でも理解しやすい
  • 大人なら1時間で読める
  • 独特な視点から動物を観察
  • やさしいイラスト(竹添星児氏)

誰でも知っている動物の「知らないこと」を解説している本です。
独特な視点から動物の知識と教養をわかりやすく紹介しています。

本を読み慣れた大人なら1時間ぐらいで読了できますが、決して内容は薄くはなく、むしろ情報量はかなり多めといえるでしょう。

図鑑や解説書にも書いていない体験談がみどころ

簡単な言葉でわかりやすく書かれています。
動物の知識がない人でも理解しやすいように説明されていて、読みやすいのも特徴のひとつです。

ドゴガボズシャゴボーン

↑四輪駆動車がデコボコの低木林の間を走り抜ける音。
擬音が多く使われ、臨場感もたっぷり。
子供でもわかりやすく、読みやすく説明していく表現力がすばらしいです。

図鑑や解説書にも載っていない、パンク町田さん独自の体験談からくる話は、おどろきと笑い、興味深さを同時に満たしてくれます。

紹介している動物だけでなく、関連した話題から他の生物にも興味を広げてくれるような話術で、知識欲をかき立てられます。

もっと動物が好きになる本

パンク町田さんの生命力と動物に対する愛情が感じられる本でした。

危険をかえりみない体験談は、動物のことを理解しようとする姿勢であり、守りたいという意思でもあると感じます。

本の表紙カバーの折った場所(表紙をめくった部分)に書いてある文が印象的。

動物も人間も植物もみんなつながっている━━━パンク町田

パンクさんの信条は、

「動物たちと人間とが安全に幸せに暮らせる環境をつくりたい」

人間の欲望に警鐘をならしながらも、動物も人間も愛しているってこと。
そんなパンク町田さんの気持ちがよくわかる本でした。

最後に。

『パンク動物記』を読むと動物園に行きたくなります。
この本に書いてあるのは、ゾウ・カバ・サイ・イノシシ・ライオン・キリンですが、動物の種類はもっとたくさんいます。

そう、続編を期待せずにいられません。
今回は副題に『アフリカの最強動物』とあるので、次回はどんなテーマでくるのか楽しみです。

どこかでオランウータンといっしょに暮らしたことがあるという話を聞いたことがあるので、そのあたりの体験をぜひにでも書いてほしいと願っています。

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