こんにちは。山内健輔です。
誰にでも「心がちょっと疲れたとき」ってありますよね。
仕事がうまくいかなかったとき
人間関係でつまづいたとき
家族とすれ違ってしまったとき
そんなときは、読書で気分転換してみるといいかもしれません。
私が今回紹介する小説は、心を休ませたいときに読む本。
『夏美のホタル』
森沢明夫さんの小説です。
初めて読む作家さんでしたが、「なんていい本を書くんだろう~」って感じられる作品でした。
疲れたときに、心を休憩させてくれる物語です。
ぜひあなたにも読んでほしいと思いました。
『心がささくれたときに読みたい小説『夏美のホタル』を紹介します!』
2014年8月 (角川文庫)352ページ
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確認してから購入することをおすすめします。
ちょっと疲れたときに読みたい
◯ちょっと休憩したい人
◯人とのつながりを感じたい人
◯泣きたいとき
◯田舎暮らしをしてみたい人
◯心に疲れを感じたとき
若い恋人どうしがバイクのツーリングで立ち寄った商店で出会った人とのつながりを描いていく物語です。
夏に読むのにピッタリの小説です。
「人とのつながり」に主点がおかれますが、若いときに多くの人がぶつかる苦悩も描かれていて、共感ポイントも高いです。
全部で352ページなので、5~6時間ほどで読了可能です。
読み終わったときには心がきれいに浄化されているのがわかります。
ストレスなく心を休ませられる本
夏に読みたい | ★★★★★ |
心がきれいに | ★★★★★ |
泣ける | ★★★★★ |
この本の特徴は、
- 夏の読書にピッタリ
- 泣ける
- 優しい気持ちになる
- 1~2日で読める
- 風景や状況の描写で五感に訴える
登場人物は少なめなので、物語の最初から小説の世界に入りやすく、複雑な設定もないので、ほとんどストレスなく読み勧めることができます。
アマゾンのレビューでも高評価が多く、「泣けた」という声も。
たくさんの人の心に刺さったことがうかがえます。
物語の冒頭は、「どんな物語なんだろう~?」と思っていましたが、最後まで読むと納得。
家族や周囲に優しくしたくなるような気持ちになります。
田舎生活の描写も視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚、五感の全てに訴えかけてきて、40代以降の人には懐かしいような、落ち着くような感覚も感じられます。
心を休ませるために読む小説ですね。
人とのつながりと優しさのつながり
都会ぐらしの若者たちが、田舎の「自然」と「人」に触れて、また自分たちの生活に帰っていく物語。
超簡潔に小説を要約してしまうとこんな感じ。
でも、この小説にはもっともっと情緒があって、心が癒やされる作品なんです。
この作品のみどころは、
- 自然に囲まれて遊ぶ
- 川遊びの数々
- 地元民とのつながり
- 「名前」と親の願い
- 色々な愛のカタチ
- 思いやりが人と人を繋げること
う~ん。癒やし要素ばっかりです。
私がとくに印象に残ったのは、登場人物たちの「思い」。
偶然に出会った親子と深く関わることになった主人公たち。
優しすぎて、口下手な人って、間違った解釈を相手に与えてしまうこともあるんです。
みんなが優しすぎるから伝わらないまま時間が経って、お互い勘違いしたまま・・・ってことも。
生きているとそういうことって起こりますよね。
ほかに注目してほしいポイントは、
- カメラマンの卵と仏師のジャンルを超えた師弟関係
- 草刈りでタンポポだけ残す子供たち
- ホタルブクロ(花の名前)と主人公のひとり「夏美」
これらも読み終わったときに心がジワーッとなりました。
いろんな愛を感じられる心あたたまる作品です。
大切な人にありがとうを伝えたくなる(感想)
初めて読む作家さんの本でしたが、本当にこの本に出会えてよかったと感じました。
一発で森沢ワールドへと引き込まれてしまったのです。
風の音や川の匂い、ホタルの情景、どれも自分が感じたような錯覚になりました。
主人公のひとりは、カメラを専攻する学生。
彼の撮った写真をみてみたい気持ちになります。
読み終わったあとは、心が癒やされて心地いい余韻があります。
数年後、主人公のふたりが戻ってきて、新しい生活を始めていたりして~なんて想像して過ごすのも楽しいかもしれませんね。
今はまだ、照れくさくて言えていない、「ありがとう」の言葉を自分の子どもや親に伝えたくなる作品です。
最後に。
↑小説に登場するホタルブクロの花
2016年6月に有村架純さん主演で映画化もされている作品です。
当時、私はまだこの本を読んでいなかったので、実はまだみていないんです。
各種の「動画配信サービス」でみられるようなので、観てみたいと思います。
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